三國正樹 『読書記録』

今までに読んだ本の記録です。

幻のピアニスト リヒテル

編者:小野光子・佐川吉男 発行所:朝日出版社 読書年:1989年 印象に残った言葉:つまり、リヒテル論でもいろいろいわれているにもかかわらず、私には、彼の特徴は”表現力”というより、楽譜にあるものの”純粋抽出のひたすらの努力”というふうに思われるので…

二十世紀音楽の楽しみ

著者:宮本孝正 発行所:審美社 読書年:1995年 印象に残った言葉:フォーレのピアノ曲は、何種類ものディスクが示しているように、無名どころではないけれども、それらが作品の実績に見合うだけの評価を得ているかとなると、いささかこころもとない気がする…

イギリス音楽の復興

著者:マイケル・トレンド(木邨和彦訳) 発行所:欧史社 読書年:2004年 印象に残った言葉:もう一つの注目すべき特色は、アイアランドが地理への強烈な感覚を持っていたことである。アイアランドはアーサー・マッケンの神秘主義の著作にひかれ、著者が買右…

豊かなイギリス人

著者:黒岩徹 発行所:中央公論社 読書年:1995年 印象に残った言葉:イギリスの学校を回っているうちに、日本にはない教授法を見つけた。「プロジェクト」と呼ばれる教授法である。一つの題目を生徒が自分自身で選び、それについて数週間あるいは一学期間か…

「社会調査」のウソ

著者:谷岡一郎 発行所:文藝春秋 読書年:2000年 印象に残った言葉: 社会科学における統計的な有意さは、通常、九五パーセントに設定されている。つまり偶然は五パーセント以下ということになるわけだが、ということは、二十回に一回程度は偶然があっても…

人生後半のための知的紳士学

著者:板坂元 発行所:PHP研究所 読書年:1997年 印象に残った言葉:普通、パーティーを催すときは、出席者の一人頭三杯分を用意する。飲まない人もいるが、五杯六杯と飲む人もいる。けれども三杯で足りるのだ。酒の強いアメリカ人には不足がちかもしれない…

ご臨終メディア

著者:森達也・森巣博 発行所:集英社 読書年: 2007年 印象に残った言葉:誰もが実は「洗脳」されているということが、ちっともわかっていない。教育というのは「洗脳」です。メディアも本質は洗脳なのに。 ・・・その他、「ある前提からいきなり議論が始ま…

生活の芸術 ――新しい芸術心理学の立場

著者:桜林仁 発行所:誠信書房 読書年:1977年 印象に残った言葉:私はむしろ、神経の場は、同じ反応体制を持続することができないという原理から出発した、私のいわゆる「飽和力学(satiation dynamics)」の構想を発展させるのが、いままでの形態理論を包…

音楽演奏の社会史

著者:大崎滋生 発行所:東京書籍 読書年:1995年 印象に残った言葉: そして音楽に何を聴くのかといえば、その音楽作品自体の美だけではなく、その音楽の理解と認識の前提となる、時代とか他の文化現象といった全体とのつながりを聴くのである。 ・・・仕事…

国家と音楽家

著者:中川右介 発行所:七つ森書館 読書年:2013年 印象に残った言葉:カザルスがあれほどアピールしても、フランコ独裁政権はフランコの死によってしか終わらなかった。バーンスタインの反核の訴えも虚しく響いただけだ。日本の存命する唯一のノーベル賞作…

怖いクラシック

著者:中川右介 発行所:NHK出版 読書年月:2017年3月 印象に残った言葉:ベートーヴェンは、自然描写音楽はくだらないと考えていた。しかし、それが人々の間では受けている。その状況への怒りがある。そこでくだらない作品を蹴散らすために自分で書いてみた…

著者:城山三郎 発行所:文藝春秋 読書年:2014年 印象に残った言葉:こうした文献を読み進むにつれて、わたしは、与野党を問わず、政治家の中に民衆が不在であるのを感じずには居られない。政治家は民衆を見ていない。政治家の心の中にも、頭の中にも、民衆…

ヒトはなぜ子育てに悩むのか

著者:正高信男 発行所:講談社 読書年:1996年 印象に残った言葉:「おとなはいろいろな音の組合せを使って声としているのだけれども、それぞれには異なるメッセージがこめられているらしい」という認識を持たせることが必要なのである。しかもそれを大人が…

続 辞書にないことば 面白読本

編者:辞書にないことば研究会 発行所:主婦と生活社 読書年:1992年 印象に残った言葉: 都心の某有名ホテルでルームサービスを頼み(中略)「あのー、カレーライスには福神漬とか、何かついてないんでしょうか」「ご希望があれば、無料でお付けしています…

ポーランド・ウクライナ・バルト史

編者:伊東孝之 井内敏夫 中井和夫 発行所:山川出版社 読書年月:2016年12月 印象に残った言葉:一二六〇年~七四年のプルシ人の大蜂起の鎮圧後、内陸部の征圧が始まり、一二八三年にはプルシ全土の征圧が完了した。ドイツ人農民の活発な入植が続いた。こう…

誰がヴァイオリンを殺したか

著者:石井宏 発行所:新潮社 読書年:2003年 印象に残った言葉:筆者はこのベルゴンツィ氏に対面する機会があった。話の中で私は「何人ものあなたの楽器の愛好家が日本にいるが、とりわけ、あなたの楽器の音色が気に入っているという人がいます。あなたご自…

語源のたのしみ

著者:岩淵悦太郎 発行所:河出書房新社 読書年:平成元年 印象に残った言葉:老獪――(ニ)わるがしこいこと。「老」は世慣れしていること、「獪」は悪がしいこと。世間の経験をたくさん積んで悪がしこいのが「老獪」である。「老獪なやり方」「老獪に立ち回…

新訂 環境音楽

編著者: 苧坂良二 発行所:大日本図書 印象に残った言葉:音環境としては騒音汚染があってはならない。騒音とはのぞましくない音の総称で、美しい音楽でも、それを聞きたくない人にとっては騒音なのである。 ・・・日本の街中に流される「音楽」は問題だら…

メディアと芸術

著者:三井秀樹 発行所:集英社 読書年:2004年 印象に残った言葉:もっとも、すでに音楽の世界では、かつてのレコードは一般のミュージック・ショップでは完全に姿を消し、CDやMDにとって代わられた。ビデオはデジタルのDVDに代わり、時期のビデオテープが…

音楽を愛する友へ

著者: エトヴィン・フィッシャー(佐野利勝譯) 発行所:新潮社 読書年:1976年 印象に残った言葉: 突然、序奏のひびきのなかから、ポーランドの憂愁とフランスの優雅とが混然と融けあった一曲のマズルカが流れ出たのである‥‥‥かぎりなく美しく、かぎりな…

辞書にない言葉 面白読本

編者: 辞書にないことば研究会 発行所:主婦と生活社 読書年:1990年 印象に残った言葉:県民性から恋人の性向を当てる法 ・・・面白すぎるのでここに具体的に引用するのはやめます。群馬県、長野県、新潟県、茨城県など、かなり当たっているように思いまし…

200CD Bach 名曲・名盤を聴く

編者:大角欣矢・加藤浩子 発行所:立風書房 読書年:2000年 印象に残った言葉:アーティキュレーション(音と音をどれぐらい繋げるか離すか)は、バロック以前の楽譜にはわずかしか記譜されない。しかしこれこそ古楽の表現を決定づける重要な要素である。大…

バッハ 伝承の謎を追う

著者:小林義武 発行所:春秋社 読書年:2014年 印象に残った言葉: 「ピアノ」(正式にはピアノフォルテもしくはフォルテピアノ)の名称が記録されている同時代の資料はたしかに少ない。なぜかというと、新しい楽器が発明されても、鍵盤楽器であれば総称的…

認知心理学を語る第1巻 おもしろ記憶のラボラトリー

編者: 森敏昭 発行所:北大路書房 読書年: 2002年 印象に残った言葉: 記憶の再構成的性質について一つだけ付け加えておきたいことがあります。それは記憶が基本的に再構成されるものであるとしても、いつでも好き勝手に書き直すことができるものではない…

音楽キーワード事典

著者: 東川清一・平野昭 発行所:春秋社 読書年:1998年 印象に残った言葉:唸りに関連して重要なのは、二つの音のあいだの振動数の差が2であれば、それによって生ずる唸りも1秒につき2回生ずるということです。したがって440Hzの音の場合、442Hzとのあいだ…

クラシックの聴き方が変わる本 テーマ別・名盤&裏名盤ガイド

編集人: 石井慎二 発行所:洋泉社 読書年:1998年 印象に残った言葉:オーケストラは、人間が一機能として全体に奉仕する巨大な社会システムのアナロジーでもある。ショスタコが、全体主義の恐怖をオーケストラを使った交響曲として書いたのは当然であった…

日本語の21世紀のために

著者:丸谷才一 山崎正和 発行所:文藝春秋 読書年:2004年 印象に残った言葉: 私が最後の抵抗をしている具体例を一つ挙げますと、「更なる発展」というのは困る。だって、「更に」は、あれは形容動詞ではないんですね。 ・・・日本語は時代とともに変化す…

「心の専門家」はいらない

著者:小沢牧子 発行所:洋泉社 読書年:2003年 印象に残った言葉: 介護保険制度が二〇〇〇年四月に発足した。高齢者の話題に「ケア」というカタカナがつきまとうようになったのは、その一~二年前のあたりからである。九十歳を超えた年寄りと長年身近に暮…

新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか

著者:上杉隆 発行所:PHP研究所 読書年:2013年 印象に残った言葉: そこで大切なのは、ある問題に対して正反対の二つの意見を見つける方法があるだろう。一つひとつの論点を吟味すること。「この点はこちらに賛成。しかし、この点についてはもう一方に賛成…

新聞凋落! 10の理由

創刊人:蓮見清一 発行所:宝島社 読書年:2016年 印象に残った言葉: 私が「記者クラブ」の実態調査をした一昔前には、地方の記者クラブでも、会見のたびに弁当が支給されるのが当たり前だった。さらに、年に何回か役所の主催で宴会が開かれ、参加した記者…