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三國正樹 『読書記録』

今までに読んだ本の記録です。

クラシックの聴き方が変わる本 テーマ別・名盤&裏名盤ガイド

編集人: 石井慎二    発行所:洋泉社

読書年:1998年

印象に残った言葉:オーケストラは、人間が一機能として全体に奉仕する巨大な社会システムのアナロジーでもある。ショスタコが、全体主義の恐怖をオーケストラを使った交響曲として書いたのは当然であった。故人の疎外を描き出すのに、暴君指揮者と大オーケストラを使うにしくはない(だから、作曲者が何を言おうと、ムラヴィンスキーレニングラード・フィルはショスタコの最高の演奏者だったのだ。その存在の仕方がすでに)。

・・・許光俊氏による「現役名指揮者とオーケストラの関係を叱る」より。「日本にいまだまともなオーケストラがないのは、この責任と権力が拡散している国においては、オーケストラ的権力構造が成り立ちえないことが一因である」という言葉もあります。なかなか考えさせられる考察ですね。私は室内楽だって「和気あいあい」で行うものなどではないと思っているので(連弾でもそれぞれの個性の表れがないと面白くない)、指揮者の存在意義が薄い演奏には批判的なのです。