三國正樹 『読書記録』

今までに読んだ本の記録です。

二十世紀音楽の楽しみ

著者:宮本孝正      発行所:審美社

読書年:1995年

印象に残った言葉:フォーレピアノ曲は、何種類ものディスクが示しているように、無名どころではないけれども、それらが作品の実績に見合うだけの評価を得ているかとなると、いささかこころもとない気がする。フォーレは偏愛される作曲家だから今さら推薦してもらう必要はない、と言われれば黙り込むしかないのだが、それでもこれだけは上げておきたいという曲がこれである。

・・・高校生のころフォーレの作品で知っているものと言えば「ドリー(友人と連弾)」「バラード(先輩が学内演奏会で弾いた他、安川先生のリサイタルで聴いた)」「主題と変奏」くらいでした。その後、室内楽に素晴らしい作品があることを知り、東京文化会館音楽資料室に行って何度もレコードを聴いたものです。お金に不自由な時代、学生証を見せれば何時間でも音楽を聴くことのできるこの場所は本当にありがたい存在でした。ただ、自分でフォーレの作品を演奏をするようになったのはずっと後になってからです。1992年に舟歌を演奏した時、友人の一人が「フォーレは分からないから感想はやめとく」と言ったのが印象的でした。そんなに「分からない」作曲家なのでしょうか?