三國正樹 『読書記録』

今までに読んだ本の記録です。

ショスタコーヴィチ ある生涯

著者:ローレル・E・ファーイ(藤岡啓介/佐々木千恵【訳】)   発行所:アルファベータ

読書年:2003年

印象に残った言葉:あるとき父の依頼を受けて、有名なピアニストで指揮者のアレクサンドル・シローティが、少年の演奏を聴くことを承諾したという。聴き終わってから、シローティはソフィヤにこっそりこう伝えたと言われている。「この子は成功しませんね。音楽的才能がありません。だが、どうしても彼が音楽家になりたいと言うなら…それはもちろん勉強させて、害にはなりませんけどね」。ショスタコーヴィチ本人の話では、このあと一晩中泣き通したという。両親はこれを哀れに思い、ロシア作曲界の大御所で、ペトログラード音楽院院長のアレクサンドル・グラズノフに息子を正式に引き合わせ、その権威ある評価を仰ごうと決心した。このグラズノフとの面会が、彼の人生における重大な節目となった。

・・・ショスタコーヴィチ室内楽作品を演奏するにあたって読んだ本です。ピアニストとしても優秀であった作曲家で、その作風は軽妙なもの、深刻なものとさまざまであり、なかなか理解できない作曲家でしたが、この本を読んである程度分かってきました。20世紀は芸術と政治の不幸な関係が目立った時代かと思いますが、特にソ連の芸術家の多大な苦労を感じました。

・・・ブログ開設後、ほぼ毎日投稿してきましたが、本日より大学の授業が始まる関係で、週1回(土曜日)の投稿としたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。