三國正樹 『読書記録』

今までに読んだ本の記録です。

クラシック音楽の政治学

著者:渡辺裕/増田聡 ほか      発行所:青弓社

読書年:2006年

印象に残った言葉:われわれが「ウィーン的」だとか「ウィーンらしい」と呼ぶようなもの自体、こうした状況と相関しながら現在進行形で作りだされているものにほかならないのである。/このようなことは、単に音楽の外側の話にとどまるわけではなく、音楽自体のあり方とも直接に連動している。

・・・独特のウィンナ・ワルツのリズムは時代とともに変化していたという事実をこの本で初めて知りました。

・・・音楽を勉強するために音楽高校・大学に入学したと思っていたのですが、その「勉強」の意味するところは、実は先生の奏法の単なる模倣にすぎなかったり、伝統を受け継ぐこととその暗記に過ぎなかったりすることを知り、いったい自分は何のために音楽を行っているのだろう、と考えることもあったように記憶しています。その後、和声を深く勉強したり、楽曲分析の方法を学んだりするようになり、さらにD.J.グラウト『西洋音楽史』を読み、勉強は自分でテーマを見つけて行うものだということに気づきました。それから自分らしい勉強ができるようになったと思います。

・・・昔から「ここはこういう音で」などと部分的・感覚的に「音」を見つけていくような演奏論が苦手でした。自分の「演奏」は、さまざまな研究を生かしたものにしたいと常々思っており、このような本を読んで情報を得ることが基本になっています。