三國正樹 『読書記録』

今までに読んだ本の記録です。

森達也 青木理 の 反メディア論

著者: 森達也青木理      発行所:現代書館

読書年月:2017年9月

印象に残った言葉: 放送禁止歌は要するに“標識”です。日本のメディアは世界でもトップクラスの自由な環境を保証されているのに、自由な空間が怖くなってしまう。だから「ここから外は危険です」とか「これ以上は立ち入り禁止」などの標識が欲しくなる。エーリッヒ・フロム的な「自由からの逃走」ですね。

・・・『自由からの逃走』は10年ほど前に読みました。ある人から勧められて読んだ本ですが、第2次大戦中に書かれた本で、ナチズムの研究という内容でした。

・・・たしかに集団生活は人間にとって大事なことなのですが、自由に生きることのできる時間を放棄してまで全体に尽くすことにはいつも疑問を感じています。そして現代でも全体主義的な考え方はあると思います。戦争が起きたらどうなんだ、と言われそうですが、たとえ戦争でも、誰かの間違った考えに従うことで最終的に国のためにならないことをしてしまうということはあるでしょう。その時にどう行動するか? 難しい問題かもしれませんね。

・・・「Liberty=自由」と訳すことに疑問を持っていた明治時代の漢学者・藤沢南岳の話も思い出します。もし「道理」と訳すようになっていたら日本の文化は全然違った価値観のものになったと思います。所詮人間に自由などはあるはずもない、とも考えられます。しかし、だからこそ、「Liberty」の有難さを分からないと、生きていてもつまらないのではないでしょうか。

http://www.rikuryo.or.jp/magazine/no30/01.html